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Uチャート分析 -7 . はてなブックマーク  Twitter   2006-12-19

 B/Sについて、キャッシュが右側(貸方、Cr)から入って(IN)、左側(借方、Dr)に出ていく(OUT)、と言っても実際のお金の流れがそのようになっているということではありません。B/Sに計上されているのはあくまでも資産なり負債、あるいは資本の残高(Balance)ですから、お金の流れそのものではありません。お金の流れについては、キャッシュ・フロー計算書(C/F)によって示されており、B/Sで示されているのは、お金が流れた後の状態なのです。以上のことを念頭にして話を進めます。

 お金の流れと流れた後の状態にポイントを置いて、B/Sを現実の経営実務の観点から分かり易く組み直してみると次のようになります。
 まずIN(調達)について表示いたします。

1.負債 

(a)有利子負債
(b)その他負債

2.資本

(a)払込資本
(b)利益剰余金

 『有利子負債』は金利の付いた負債のことで、借入金、社債などが含まれ、『その他の負債』は金利の付かない負債のことで、買掛金、支払手形、未払金、引当金などが含まれます。
 『払込資本』は株主が払込んだ資金のことで、資本金、資本剰余金が含まれ、『利益剰余金』は創業以来会社が稼いだ利益のことで、別途積立金、繰越利益剰余金が含まれます。
 負債に関しては、通常では一年という基準をもうけて、流動と固定に区分しますが、これ以上に大切なのは、利息が付いているかどうかによって、有利子負債とその他負債とに区分けすることです。有利子負債は、現時点での財務状態だけでなく、将来の企業収益と資金繰りに重大な影響を与えるものだからです。

 これら4つの項目、つまり
  1. 有利子負債
  2. その他負債
  3. 払込資本
  4. 利益剰余金
が、企業のお金の入り(IN)の全てであり、この意味から資金の調達と言われています。ちなみに、企業の最大のお金の入り(IN)は売上ですが、この売上とか雑収入などの「入り」は、費用などが差引きされて4.の利益剰余金の中に組み込まれています。その明細書にあたるものが損益計算書(P/L)です。

 尚、資本は純資産でもありますので、この観点から次のようにも分解することができます。

◇資本(純資産)

  1. 流動純資産
  2. 固定純資産

 1.の流動純資産は、流動資産から流動負債を差し引いたもので、お金のゆとり(手元流動性)を端的に示すものです。2.の固定純資産は、固定資産、投資等から固定負債を差し引いたものです。

 次に、OUT(運用)について表示すれば次の通りです。

◇資産

  1. 現金預金
  2. 留保資産
  3. 流出資産

 1.の現金預金は、B/Sの中核的存在ですし、2.の『留保資産』は、企業からキャッシュが出ていったものの代わりとなった別の資産のことです。たとえば、売掛債権、棚卸資産、設備・投資などです。これら留保資産は、不完全資産と呼んでもいいでしょう。キャッシュの観点からすると100%ではないからです。売掛債権のようにほとんど100%の資産から、長い間滞留している在庫、債権、遊休設備のように、限りなくゼロ%に近い資産もあります。
 3.の『流出資産』は、2.の留保資産と同様にキャッシュは企業から出ていくのですが、出っ放しであって、代わりの資産がないものです。このような資金の流出(OUT)であっても、現在の会計原則では、企業の収益に対して一年以上プラスの効果を持っていると思われるものは、資産として計上することが認められています。約束事である会計原則によって認められているものですから、キャッシュを中核に置く考え方からすればみなし資産というべきものです。このような観点から私はこれを『ナンチャッテ資産』とも呼んでいます。無形固定資産、中でも連結調整勘定、繰延税金資産、繰延資産、前払費用(事実上リース資産であるものは除きます)などです。これらについては、Uチャート分析では原則としてゼロ評価とします。ちなみに、『留保資産』にせよ、『流出資産』にせよ、一般に使われている用語ではなく、私達が造り出したものです。

 通常の企業会計においては、一年という基準をもうけて、資産を流動と固定に区分していますが、Uチャート分析では、あくまでもキャッシュに基軸を置いていますので、その時点でどれだけキャッシュに近いかによって区分します。その結果が、前記のように、
  1. 現金預金 - 100% 評価
  2. 留保資産 - 100~0% 評価
  3. 流出資産 - 原則0% 評価(但し、EDIUNETでの簡易CA分析では50%評価)
の3つの区分けになるという訳です。

 図で示せば次の通りです。

【図1】

借方、Dr(OUT)
貸方、Cr(IN)
1.現金預金
(資産)
1.有利子負債
(負債)
2.留保資産
(資産)
2.その他負債
(負債)
3.流出資産
(資産)
3.払込資本
(資本)

4.利益剰余金
(資本)

―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“用を足す犬と目が会い会釈する” -成田、まーいける。
(毎日新聞、平成18年11月18日号より)

(安部譲二さんほどではありませんが、私も実は猫と話ができるのです。ふだんはニヤけていることの多い猫、リキんで用を足している時だけは大真面目な顔になるものですから、こちらとしてもフザけることを中断します。)

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