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疑惑のフジテレビ -6 . はてなブックマーク  Twitter   2006-02-28

 ここらあたりで一息入れましょう。フジテレビの首脳陣はともかくとして、会社自体が消えてしまうことはないでしょうから。ライブドアと違って、フジテレビは実体のある企業体であり、決して幻ではないのです。先を急ぐこともないでしょう。

 1月16日にライブドアが摘発されてから6週間、この事件に関連してウソかマコトか分らない、おびただしい量の情報が、あちらこちらで飛び交いました。
 ライブドアとか堀江貴文氏についての私の関心は、昨年このブログで「ホリエモンの錬金術」と題して20回にわたって分析し終えた段階で、ほとんど消滅しています。多くのマスメディアからの取材とか原稿依頼を全てお断りしてきたのは、私の中でこの事件がすでに完結し、事件そのものに対する関心がほとんどなくなっており、いまさらと思ったからでした。

 したがってこの一ト月半ほど私がもっぱら関心を注いだのは、マスメディアと検察当局の動きでした。何をするのか、じっと見ていたのです。
 10年前、数々の証拠を捏造してまで私を陥れようとした検察、その検察がリークする偽りの情報を、検証どころか検討さえもしないでそのままタレ流したマスメディア。しかも私の無実が裁判によって確定し、検察がリークしたほとんど全ての情報がインチキであることが明らかになっても、どのマスメディアもインチキ情報を流したことについて口をぬぐい、謝罪はもとより訂正さえしなかったのです。
 社会正義の最後の砦を装いながら、その実、犯罪的行為を平然と敢行するような検察と、これまたもっともらしい理念を振りかざして偉そうなことを喋りながらも、検察の単なるスポークスマン、即ち御用聞きになり下がっているマスメディア。この2つの巨大な“権力”と化した存在が、ライブドア事件に対してどのような動きをするのか、とても興味があったのです。

 このところ国会で取り上げられた一通のメールをめぐって、与野党が大騒ぎをしています。
 このメールがニセ物らしいと判ってから各マスメディアは、こぞって当の永田寿康議員と民主党に激しい攻撃の矢を向け、釈明と謝罪を要求する始末です。国会の場で個人を名指しで非難する場合には、しっかりした裏付け調査を行ってからすべきである、仮に間違った情報にもとづいて非難し追及したことが判ったのであれば、直ちに経緯の釈明をした上で謝罪すべきだ、というのです。

 これはまさに正論であり、お説ごもっともです。神ならぬ身ですから、誰でも勇み足とか間違いはあるでしょう。その時はいさぎよく間違いを認め、心からの謝罪をし、しかるべき責任をとるべきだというのですから、異論などあろうはずがありません。

 さてそこで、全く同じ理屈をマスメディアに向けるとすればどうでしょうか。
 検察の正式な発表はともかくとして、こっそりとリークされた情報を全く検証もしないでタレ流し、その情報が全くのガセネタであるケースは、私のケースだけでなく、よくあることです。死に至らしめた新井将敬さんのケースなど、数え上げればキリがありません。
 この場合、ネタ元が検察だからということでガセネタの公表が許されるのでしょうか。とんでもありません。ガセネタは、どこから出たものであろうとガセネタであり、報道する以上、メディアが責任を持つべきものです。
 しかし、これまでこのようなことで一度でもメディアが訂正したり、謝罪をしたことがあるでしょうか。寡聞にして聞いたことがありません。検察からの情報だから、仮にニセモノであっても構わない、多大な迷惑をかけた人に謝罪などする必要は全くないとでも考えているのでしょうか。そうだとすれば、ずいぶんと身勝手なものですね。

 このように無責任なメディアが、どうして永田議員とか民主党を声高に責めることができるのでしょうか。いいかげんにして欲しいものです。

 そもそもこのメール問題は、ライブドア事件の本筋から外れたもので、それがホンモノであろうとニセモノであろうと実のところどうでもいいことです。更には3千万円の金銭の授受があろうとなかろうと問題の本質には関係がありません。ライブドア事件についての自民党の責任問題を脇道にそらせ、問題の本質を極端に矮小化した民主党は、政治的センスが欠如し、未熟であるといわれても仕方ないでしょう。

 ライブドア事件は、これまで数多くあった粉飾決算事件とは全く異なっています。
 一人の拝金主義者が惹き起こした戦後最大級の詐欺事件とでもいうべきもので、インチキがバレて破綻しなければ、現実の被害者が発生しないという点では、かつての天下一家の会のようなネズミ講に似ていますし、株券という紙切れをどんどんバラまいて金をまきあげたという点では、かつての豊田商事の商法と似ています。
 一人の詐欺師が、株式市場を欺いて虚構を創り上げた経緯と、この人物のもとに巨額な犯罪収益が集中するメカニズムについては、昨年の「ホリエモンの錬金術」で明らかにしたところです。全く新しいタイプの詐欺と言えるでしょうね。つまり、2000億円前後と見込まれる巨額な被害を与えた詐欺事件というのが、ライブドア事件の中核をなすものなのです。

 自民党は昨年の総選挙で、小泉政権が掲げてきた改革と新自由主義のシンボルとして堀江氏を全面的に押し出し、抵抗勢力の象徴的存在に祭り上げた亀井静香氏に対して、“刺客”として鳴り物入りで広島に送り込みました。選挙後には、自民党の本部にまで堀江氏を呼び、党財政のアドバイスを依頼したり、武部幹事長自ら、ライブドアのパンフレットにデカデカと登場したりしているのです。公認も推薦もしていないといって逃げることなどできるはずがありません。
 自民党は、ライブドアの詐欺商法に対して、旧弊を打破する改革の旗手という誤ったメッセージを国民に与え、結果的に詐欺被害を拡大せしめたのですから、メール問題という、どうでもいいようなことで敵失があったからといって、喜んだり、居直ったりしている場合ではないでしょう。
 自民党の、道義的あるいは政治的、場合によったら法律的責任が軽くなる訳ではありません。武部幹事長が、民主党のメール問題の不手際をあげつらい、勝ち誇ったように、「民主党の危機管理はなっていない!」と口走るに至っては、ほとんどブラックジョークの世界です。
 一人の詐欺師を総選挙にかつぎ出し、若者とか無党派層の票を騙しとったのは、他ならぬ武部氏が選挙の陣頭指揮をとって戦った自民党なのです。公表されている資料を一寸調べてみれば、ライブドアがインチキ会社であり、堀江貴文氏が詐欺師であることが、昨年の選挙前の時点でさえ容易に分ったものを、そのような検討を全くしないで党の改革路線のシンボルにかつぎ出して国民を騙したのですから、民主党の永田寿康代議士とは比較にならないほど悪質であるといえるでしょう。ガセネタならぬ前代未聞の詐欺師を、総選挙のシンボルに据え付けて国民を騙した、自民党の危機管理は一体どうなっているのか、このように武部氏に問いかけたら、偉大なるイエスマンを自任する彼はどのように答えるのでしょうか。

 それにしても民主党も困ったものですね。本筋とは関係のない怪しげなメールを持ち出したり、自民党とかマスコミにどつかれてアタフタするなど、まことに見苦しく、政治的に幼稚な点では、あるいは堀江さんのコドモのワルサとよく似ているかもしれませんね。

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“政治家がまたもチラチラする悪事” -川越、コーちゃん。
(毎日新聞:平成18年2月21日号より)

(政治とは悪魔との契約である、と喝破した社会学者マックス・ウェーバー。ときには悪魔祓いも必要かもしれませんね、武部さん。ひょっとして、ご本人が消えてしまったりして。メールくらいのつまらないことでショボクレていては、悪魔に笑われますよ、永田さん。)

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[623] Re1: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:ウシ 2006-02-28 15:00:11
民主党って、フォアボールを連発して自滅するピッチャーみたいだな。それじゃー勝てないよって感じ。
[625] Re2: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:五十歩百歩 2006-02-28 17:43:00
取材するうちに検察官自身と単なる報道機関の一員である自分自身との見境が付かなくなるんですよ。彼らは。『司法試験の権威=検察官・裁判官・弁護士の権威』というだけでそれ以上のものではないのに。本当に彼らが優秀なら山根さんのようにライブドアのどこがインチキかぐらい判別するのは簡単な筈です。新株予約権裁判敗訴の際の対応で恥をかかされたのをここぞとばかりに他人に転嫁して『破れかぶれバッシング』で自らの卑小さを矮小・隠蔽化しようとしていますね。こんな生き方はホント尊敬できません。口だけ立派な詐欺師なのは報道機関もホリエモンも全く同じです。呆れます。
[626] Re3: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:Yasu 2006-02-28 19:11:35
検察というのは、一方的に自分の言い分だけをテレビなどのマスコミに言わせる。そしてマスコミは法廷のごとき場となり、国民は陪審員のような立場となる。被疑者や被疑者の弁護人の言い分は一切発言の機会が無い。当然、「有罪」の評決が出る。
正式の裁判が始まる前に、有罪の判決が出てしまっているようなものだ。
国民の大多数が陪審員のような立場で有罪と評決してしまえば、いくら裁判官の独立性があるとはいってもそれをひっくり返すことはよほどのことが無い限りしにくくなるかもしれない。
そう考えると、検察のやり方はフェアーでない汚い卑怯なものであることが分かる。なにしろ、事実上の弁護人抜きの刑事裁判を行っているようなものなのだから。一種の脱法行為のようなものかもしれない。
テレビなどのマスコミも自分の既得権益を守るためには、権力と癒着していた方がいいので、権力とお互いに利用しあっているのだろう。
[628] Re4: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:名無しですみません。 2006-03-01 07:29:16
ホリエモンの錬金術NO.4で山根さんが書かれていたエフェクター細胞研究所が、今期の業績予想を大幅に下方修正しました。
こうなると、直前2期間の黒字決算は果たして…???
この件についてもぜひ財務分析をお願いします。
[632] Re5: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:素人 2006-03-02 20:28:32
思えばマスコミへの情報リークで市場を扇動することは、
かつてライブドア(IR担当の熊谷かな?)が得意としていた
手法でした。

最後の10分割による株価上昇の勢いが止まりかける。
→近鉄買収リーク→再びストップ高張り付き
→記者会見でさらにストップ高継続→売り抜け

ニッポン放送株買占めで、資金が厳しくなる。
→議決権ベース50%達成リーク→ニッポン放送株上げ止まり
→買い増してなんとか発行数50%達成。

フジとの交渉中に株価下落でピンチ。
→フジとの和解情報リーク→下落が止まってピンチ脱出
→正式会見で株価回復

宇宙事業に投資と言って持株を投資事業組合に移す
→細木数子5倍発言→株価上昇→衆議院選立候補リーク
→株価上昇→自民党公認なしの発表前に売り抜け

4つ目は現時点では憶測に過ぎませんが、
こうしてみるとライブドアが検察からマスコミへの
リーク情報で世間からの支持を失ってゆく現状は
なんと皮肉なことか、
[634] Re6: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者: 2006-03-02 22:36:30
リークされる情報が正しいかどうかというよりも,その情報がおもしろいかどうかというのがマスメディアが報道を決定するための決め手でしょうから,そこに誠意を求めるのは無理だと思います。

マスメディアは「国民の知る権利」を満たすために存在しているのと同時に,その権利を商品にする存在なわけですから,どうしたってスポンサー,引いては視聴者(視聴率)に引っ張られるのは仕方のないことでしょう。

だから,敢えてニュース番組と報道番組の境をあいまいにして,視聴者を誤魔化す必要があるんだと思います。
実際,本当の意味でのニュース番組なんてNHKと,あとは各局の番組間のつなぎに2~3分ほどしかありません。

久米さんの番組,古館さんの番組,筑紫さんの番組などなど,どれをとってもニュースを素材としているだけで,お世辞にも真実を伝えている番組とは思えませんが,それなりに視聴率を取れるんですから仕方ないです。

それに,失礼な言い方かも知れませんが,メディアが山根さんの冤罪の報道について,裁判が終わってから謝罪をしたとしても,国民は事件そのものをほとんど覚えていませんし,その謝罪内容についてもピンとはきません。
結局は,謝罪報道で当事者が満足するだけになりそうで,それはスポンサーにとっても視聴者にとっても望んでいるものではないと思います。

もっとも,ネタはあるわけですから,その謝罪報道をおもしろく報道することは可能でしょう。
でも,それを実行できる大人は今の世の中にはいないのではないでしょうか。

私は,今の日本は国民総子ども時代だと思っています。

本来なら大人が子どもを教育して,大人への成長を助けて行かなければならなかったと思うんですが,戦後の経済成長期に日本を支え,働いていた世代の人は「子ども(家庭)<仕事」っていう後姿を子どもに見せていて,そして,その姿は子どもにとっては「仕事=お金」と写ってしまったんじゃないかと思います。

その上,お金さえ稼げれば,責任を取らなくてもなんとかなってしまう社会を作ってしまったのは,山根さんの世代やそのもう1つ上の世代です。

山根さんの子どもの世代,孫の世代がどんな社会を作っていくのか。
楽しみでもあり,脅威でもあると思えません?

ちなみに,私はおそらく山根さんの子どもさんの世代よりは少し下の世代でしょう。

これからの世の中をなんとかしたいと思う気持ちもありますが,どーにもならないかって思う気持ちもあります。

ある映画からの引用ですが「正しいことをしたければ偉くなれ」という言葉が身に染みている今日このごろです。
初めてのコメントでいきなりの無礼をお許しください。
[636] Re7: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:通りすがり 2006-03-03 00:07:01
政治家や学者や役人(含判検事)や大事業家のことを、賢くて人格的にも優れている、などという先入観を持つからいけない。
世の中の人々は、つまるところ利益で結びついていることが殆どだ。
誰だって、結局のところバカで醜悪だ。
[640] Re8: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:山根治 2006-03-04 11:37:54
>[636]
>世の中の人々は、つまるところ利益で結びついていることが殆どだ。
>誰だって、結局のところバカで醜悪だ。
 私は決してそのようには思いません。確かにおっしゃるような人達がいることは事実ですが、多くの人は必ずしも利益で結びついてはいませんし、また、バカでもなければ醜悪でもありません。あなたのような考え方をしていると、同じような考えの人が集まってくるような気がします。私のまわりには若い方々を含めて、明るい日本を自らの手で築いていこうと、希望に燃えている人達が数多く集っていますよ。21世紀の日本、決して捨てたものではありません。
[641] Re9: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:通りすがり 2006-03-04 12:15:45
>[640]
不適切な表現があったことをお詫び申し上げます。
ただ、見解の相違もあると思います。私は人間の原罪や理性の限界を重くうけとめております。
山根氏がこのブログで厳しく批判しておられる検察関係者、あるいは政治家のように権力を持った立場になると、そのような人間の良くない本性が色濃く露呈する傾向があると思います。
[642] Re10: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:今日は僕の誕生日です 2006-03-04 12:36:40
>[640]
>私は決してそのようには思いません
はじめまして。僕もそのように思いません。
しかし、そう思う風潮・・・のようなものもあると思うのです。それは閉塞感とか格差とか、最近よく出てくるキーワードですが、そんな現状認識に由来する感情だとは思うのです。
僕もそれは右へ倣的に、それが世の中の真実だと言う認識を無批判に育てていっているような気がします。
まずその前提から脱却するには、情報収集すれば意外なほど解決策はたくさんあることに気づいていくと思います。
[645] Re11: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:ざいど 2006-03-06 05:06:13
ライブドアの元最高戦略顧問である
榎本大輔が全てのシナリオを書きま
した。彼は今年の秋に、世界4番目
の宇宙旅行者という栄誉を得ます。

マスコミってなに?
[1393] Re12: 疑惑のフジテレビ -6 投稿者:sin 2009-02-08 21:41:37
通りすがりさんの意見に賛成です。

Wikipediaの悪人正機より抜粋
http://ja.wikipedia.org/wik...

阿弥陀仏の大悲に照らされた時(真実に目覚めた時)に、自らが何ものにも救われようがない「悪人」であると気付かされる。
末法に生きる我々凡夫は、「善悪」の判断すらできない、根源的な「悪人」とも言える。
また、自分は「善人」だと思い(こみ)、その事に気付かされる事すら出来ないのも、実は「悪人」である。

善いことをしようにも自分自身にその善悪の判断基準がない、という理由
何を行うにしろ我々には欲望がありそれによる行為はすべて悪(煩悩濁)でしかない、という理由
によって、我々の行為すべてが「悪」でしかない。
それなのに、すべての人を救いとろうとされるのは、この「悪人」(=自分自身)が阿弥陀仏の救いの目標であると気付かされる。
(「悪人」こそ、「真実」に気付かされる。)とするのが「悪人正機」の意味である。
堀江貴文や検察のような人達にこそ救済が必要なのかもしれませんね。

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