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ホリエモンの錬金術 -3 . はてなブックマーク  Twitter   2005-03-29

 ホリエモンが、株式市場という信用機構を悪用して創り上げたのが、ライブドアという会社です。泡沫会社の典型と言っていいでしょう。このような会社の上場を認め、その後の傍若無人な振る舞いを放置しているマザーズは、一体何を考えているのでしょうか。また、三人いるライブドアの監査役は、一体どのような監査をしたというのでしょうか。この会社、果して上場会社としての適格性を備えているのか、疑わしい限りです。他にもこのようないかがわしい会社が、マザーズに上場されているのではないかと思うと、背筋が寒くなってきます。
 これから私は、ホリエモンのマジックを、具体的に数字の上から明らかにしていく予定ですが、とりあえず結論の概要を示しておきます。
 ホリエモンの現在の資産の主なものは、2億2千万株強のライブドアの株式(一株340円で計算すると、748億円)です。
 この膨大な資産は、もとを辿れば、5年半ほど前に、彼が会社に投入した3,300万円の資金でした。5年余りで、この3,300万円を748億円へと、なんと2,200倍以上にも膨らませているのです。
 現在748億円となっているホリエモンの資産は、一体どうしたものでしょうか。ホリエモンはどこから得たというのでしょうか。
 ライブドアから? いいえ、違います。では、どこから?
 実は、この748億円という富は、全て一般投資家からホリエモンに移ってきたものなのです。つまり、一般投資家からホリエモンへ、700億円を超える富の移転がなされているのです。しかも、彼らは、ホリエモンに自分たちの富を差し出したとは夢にも思っていないことでしょう。
 では、このような富の移転は、一体どのようになされたのでしょうか。
 ここにホリエモンのマジックがあり、私が錬金術と名づけた巧妙なカラクリがあったのです。
 ホリエモンのマジックは、彼の3つのトリックに集約されています。一般投資家の眼を欺(あざむ)いてきた騙しのテクニックと言っていいでしょう。

 一つ目のトリックは、5年前のマザーズ上場に際して、会社の評価額を、なんと1,440倍にもつり上げていることです。目を疑いましたね。
 上場前8ヶ月の間に行なわれたこのトリックは、現在東証一部に上場されている株式会社光通信と株式会社グッドウィル・コーポレーション(東証一部のグッドウィルグループ株式会社の当時の子会社。平成13年7月、全株式が譲渡されており、現在は同社の連結から外れています)とが深くかかわっているようです。
 この2社とホリエモンによっていかがわしい上場シナリオが創り上げられた形跡があり、そのシナリオをもとに、株式会社オン・ザ・エッヂ(ライブドアの前身)という零細企業を、“かご抜け増資”(私の造語です)によって、いかにももっともらしい会社に仕立て上げ、ヘンシンさせているのです。
 1,440倍という法外なまでにつり上げられた会社の評価額は、ひとたび会社が上場され、株式市場という信用機構に乗ると、会社の株価形成の目安となっていきます。
 ホリエモンが、口を開けば会社の価値についてもっともらしいことを喋り、「現在のライブドアの企業価値は2,000億円だ」などとホラを吹いていることのルーツは、まさに、フーセンのようにふくらませた作為的な評価額にあります。実体が全く伴っていないのです。つまり、上場時の公募価格の値決めが、極めていいかげんなもので、ゴマカシそのものであった、ということです。
 これには、前記2つの会社と共に、インベストメント・バンクの大和証券エスビーキャピタル・マーケッツ株式会社(現、大和証券SMBC)が深く関わっているようです。この大和証券SMBC、フジテレビのTOBに絡んで鹿内家とトラブルを起したりしています。このたび顔を出してきたSBIの背後にもいるようですが、から騒ぎのドサクサにまぎれて、一体何をしようというのでしょうか。

 二つ目のトリックは、常軌を逸した株式分割です。法外なまでにつり上げられた評価額をスタートとして形成された“株価”を維持、あるいは更につり上げるためになされたとしか考えられないもので、ここまでヒドイ株式分割は前代未聞であり、これをもって適法であると強弁することは難しいでしょう。
 上場後、平成13年7月23日の1対3の分割を皮切りに、わずか3年の間に4回にわたって行なわれた株式分割は、通算すれば上場時の株式を3万にも分割する破天荒なものです。
 ちなみに、上場直前になされた12分の1の株式分割を加味すれば、36万分割にもなります。あまりのことに、言葉を失ってしまいました。
 確かにおかしいが、株式分割自体は違法ではないから仕方がないと考えている向きもあるようですが、トンデモありません。
 これらの株式分割は、きまって公募増資の前後になされており、なかでも平成16年4月24日の公募増資の2ヶ月前に行なわれた100分割とそのわずか4ヶ月後に行なわれた10分割は、余りにも見えすいたヒドイものでした。この期間のライブドア株の売買手口を克明に洗ってみると、あるいは、株価操作とかインサイダー取引といった問題が出てくるかもしれません。
 ホリエモンが行なった、上場直前を含めて5回にわたる通算36万分割の胡乱(うろん)な背景を考えてみれば、適法性が大きく揺らぐのではないでしょうか。この異常な分割による最大の受益者は、会社の筆頭株主であるホリエモン自身であることを忘れてはいけません。
 さらに、上場以来続けてきた“いかがわしい決算”(第3のトリック)を背景に加えれば、異常な株式分割の適法性は更に揺らぐことでしょう。
 この問題については、テレビなどで寝ぼけたコメントを連発している弁護士とか大学教授が多い中で、私の目についたところでは一人だけ、鋭い指摘をしている人がいましたので、記事の一部を紹介します。
“株券の印刷が間に合わず、売り手が株券の受け渡しができないことを見越して、百対一の株式分割を繰り返したのが今話題の企業である。百対一の株式分割をすれば株価は百分の一になるはずが十八倍にもなる。下がる時期も分かっているから往復で大もうけだ。こんなのはたった今でも違法に決まっているようなものだが、現実には適法とされ、しかし問題だから改正が必要とのことだ。
 ・・・
 金融弁護士と金融庁に任せておくと、今やっていることは皆、適法とされる。米国は不公正取引を網羅的に捕まえる包括規定が大活躍するため、やましい行為に対する抑止力が働く。日本にもある包括規定を活用すれば、こうした行為はたった今違法だ。
 「適法だが問題だから法改正」との見解は、害されている被害や損われている価値の回復や救済は行なわないことを意味する。司法が勇断を示さない限り、日本の資本市場、企業社会の劣化はとどまるところを知らないだろう。“
(「大機小機」“盤側”氏。日本経済新聞、平成17年3月15日号。このコラムは、各分野の実務のスペシャリストが匿名で書いているようです。日経の記事の中では、比較的レベルが高く、本音が出ている数少ないものです。) (つづく)

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“占師化粧に隠す過去のキズ” -大牟田、峠一歩。
(毎日新聞:平成17年1月21日号より)
(戦後、歴代の総理大臣の指南役と言われた陽明学者安岡正篤氏。安岡氏が創立した日本農士学校で同氏から直接教えを受けた私の知人が、先日憤っていました、「痴呆症が始まっていた先生をダシにしてノシ上がっていったあの女だけは許せない。」
 調査を進めていくと、ホリエモンと同じようなことをやっている連中が、かなりいるらしいことが判ってきました。億万長者になって、セレブな生活を送っているこの人達は、過去のキズを、早く隠したいでしょうね。
 しかし、有報がある限り、キズを消すことはできませんよ。)

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[59] Re1: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:ウォッチャー 2005-03-30 23:29:37
まるで進化した中江といってもいいような男です。第二第三の堀江が出ないようなルール作りをしないと一般投資家が市場から逃げる結果になるでしょうね。
[60] Re2: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:長谷主計 2005-03-31 12:50:47
ニッポン放送の株主騒動の根因は、株式会社が株式会社の株主に成れると謂う、奇怪変態的な制度を商法が容認している事にあると思います。

極端な例を設定してみましょう
A社 B社100%株式持合いA社 B社合併すれば株主の居ない会社になります。これは会社ではない、或る種の財団です。 
[63] Re3: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:ポン太 2005-03-31 23:01:02
エフェクター細胞研究所をかなり2ちゃんねるあたりでは問題視していますが。

やはりかなり詐欺に限りなく近い虚業会社という評価になるのでしょうか。

わたし自身はフジにも堀江にも興味はありません。
ただどういうふうにしたら判断を違わないのかを学びたいと思っています。

マスコミの対応、個々の人間の判断の基準の問題は興味があります。

山根治氏の理解もまた注目しております。
[64] Re4: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:James 2005-04-01 06:46:25
先週の論拠として期待したのですが、若干期待がはずれてしまったのが残念です。
第一のトリック「評価額」について、ベンチャーが株を上場するにあたって評価額を上げる努力をするのは当たり前です。その後は市場判断に任されます。よって、株取引において評価額が参考とされるのは一年、長くて二年程度です。ライブドアの株価が上場後半年で半減していることからも推して知るべきでしょう。「企業価値2000億」について、将来価値を考慮してませんが、現在株価×発行株式数もひとつの指標ですから、「ホラ」とは言っては語弊があるように思います。
第二のトリック「株式分割」について、確かに一年の間に千分の一の株式分割を行ったことは常軌を逸した感があります。ただし、株式分割は投資を促進する目的に行われることであり、その後の判断は投資家の「買う・買わない」という判断に任されますので、トリックと言うほどのものとは思われませんが、如何でしょう。また、投資を促すためですから、公募前の株式分割は当たり前の行為です。
第三のトリック「決算」について、企業活動に基づく財務諸表の変動が大きいのですが、企業活動に基づく活動内容の記載については問題が感じられません。「いかがわしい」の論拠は「わかりにくい」ということでしょうか? 確かに、これだけキャッシュフローの変動が大きいと、安定株とは言いかねますので、年次の有報だけで判断しては大損する可能性は確かにあります。

どうも、基本はライブドア批判が目的である様に感じられますが、より中立の立場で明確な論拠のもとにご意見を戴かないと「難癖」の域を出ない様に思われます。如何でしょう。
ただ、企業評価をするのに、有価証券報告書の全てのページを印刷したという段階で、失笑を感じずにはおれませんでしたが、、
[65] Re5: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:山根治 2005-04-01 17:05:30
>[63]
 エフェクター細胞研究所の社長である東大名誉教授は、晩節を汚すことになりそうです。
 近く”ホリエモンの錬金術”の号外として、分析の結果を公表する予定です。
[68] Re6: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:上村 2005-04-03 00:07:47
ホリエは株式制度の不備と、人間の金銭欲を刺激して最大限の自己利益を得ようとしている希代の詐欺師だと思います。あのような人間のクズがアメリカの金融の世界に生息して、アメリカ社会を腐らせています。日本をアメリカのような社会にしてはなりません。ホリエは合法的に社会の表舞台から抹殺されるべきです。
[70] Re7: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:ToOru 2005-04-04 18:59:29
資本市場の健全な発展を阻害する堀江を持ち上げる人たちほど、ステレオタイプに資本主義がどうたらとに叫ぶ事に怒りと呆れを覚えますね。
[115] Re8: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:sato 2005-04-10 20:31:54
初めに一つ。会社経営で利益を得るというのはなにも商品を売るだけではありません。投資に関しても自己責任が原則なのです。
山根氏のブログを読んでいる限りでは、資本主義の原則を理解されてないように思えます。仮に日本が社会主義であれば貴方の主張も一理あるでしょう。しかし当たり前ですがこの国は資本主義社会です。ライブドアの堀江氏は今の資本主義社会のルールの中で、できることをやっただけです。誰を批判するのも個人の自由ですが、ならば山根氏が理想とする対案はないのでしょうか?
[135] Re9: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:トラエモン 2005-04-14 15:02:26
この「大機小機」の記事は、上村達男氏と
思います。
[136] Re10: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:おそ松 2005-04-14 22:06:13
>>115
本当に低能なカキコだね。自己責任原則を貫徹する前提が適性開示原則でしょうが。それをホリエモンが果していないのではというのが、山根先生の指摘であり、これは当然の批判ですよ。適性開示を果していないとしたら、自己責任も何も主張する資格どころか、上場会社である資格も無いということです。アメリカだったら、ホリエモン社長は何年も刑務所暮らしをしなければならない話ですよ。
しかし、LDのシンパと思われるカキコの中には、本当に常識を疑いたくなるような程度の悪いものが多いのですが、これは実はアンチホリエモン派の煽りなのかも、と思いたくなりますね。
[422] Re11: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:ゾンビドア 2005-09-14 15:16:07
>第二第三の堀江が出ないようなルール作りをしないと一般投資家が市場から逃げる結果になるでしょうね。

投機好きなトレーダー達はこういう株を好んでいるようですね、胡散臭いのは分かっていても上手く絡んで自分も儲けようとしています、大分パターンも分かってきたのでおらも金があれば参戦したいw 馬鹿な連中は彼をヒーローと思い、賢い連中は彼の陰の方が気になっているという所、両者にうけてますな。
[1422] Re12: ホリエモンの錬金術 -3 投稿者:けろよん 2009-05-06 21:21:50
昔は1株当たりの純資産額の制限があって
50円額面のなごりで5万円以上
むやみな分割はできなかった

規制緩和がなかったらできなかったわけで
堀江社長の分割を批判するのは的外れでは

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