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『大義名分なき公共事業』-大手前道路、大橋川改修、八ッ場ダム-3 . はてなブックマーク  Twitter   2010-02-23

 弊社主任コンサルタント山根治が講演した「大義名分なき公共事業 -大手前通り、大橋川改修、八ッ場ダム」についての講演内容を、数回に渡って「山根治blog」にて公開いたします。

【講演会】「大義名分なき公共事業 -大手前通り、大橋川改修、八ッ場ダム」

  • 日時: 平成22年1月23日(土)13時35分~
  • 場所: 島根県民会館307号室 (島根県松江市殿町158番地)
  • 講師: 公認会計士 山根治

第一回: 『大義名分なき公共事業』-大手前道路、大橋川改修、八ッ場ダム-1


【1.大義名分なき公共事業】

 あと1時間10分ほどでございます。詳しくは、全部までは話すことができないと思いますが、まず概略をお話し申し上げて、それから後30分ほど質疑応答の時間があるようですので、そこで詳しくお話しますが、取り合えずざっと概略を申し上げます。

 私のレジュメを見てくださいませんか。1の「大義名分なき公共事業」、サブタイトルで「大手前道路、大橋川改修、八ッ場ダム」。その小さな見出しの中の大義名分なきとはどういうことか、これはまず第一に、法律に違反しているということです。法律違反。この法律とは何かと言いますと、政策評価法です。これは、平成14年に成立し施行されたものです。これに違反しているということがまず第一点。
 それともう一つ。大義名分がないという二つ目の理由、これも大きなものですが、本当に必要かどうか、必要ないんじゃないか、つまり事業の必要性が欠如しているのではないかと言うことです。
 何のために工事するのか。工事のための工事、土建業者、あるいは一部政治家のための工事ではないか、ということを申し上げたいと思います。これが大義名分がないという二番目の理由です。
 さらにもう一つ。これは先ほどごあいさつがありました街づくりの会の三反田輝雄さんが非常に熱心に運動されている根本的なことがこれなんですが、工事によって破壊されるものがある、壊れていくものがある。かけがえのない歴史的、あるいは自然的な景観とか文化財、こういったものが壊されていく。そのようなかけがえのないものを壊してまでする値打ちがあるものかどうかということ、この3つでございます。
 もう一つ、このメモにつけ忘れたのですが、4番目として追加していただきたいのは、大手前道路とは関係ありませんけれども、大橋川に関しては、もう一つ、漁業資源、宍道湖の漁業ですね、主に、シジミ、シラウオ、アマサギ、そういう漁業資源が破壊されてしまう、なくなってしまう、壊滅的な打撃を受けるおそれが十分にあるということ、これが4番目でございます。
 特にこの漁業資源に関しては、かつて淡水化反対のときには、宍道湖漁協が中心的な役割を果した。淡水化になったらヤマトシジミがなくなってしまう、このシジミは汽水湖でしか生きることができませんから、淡水になったらヤマトシジミが全滅する、自分達の飯の種がなくなってしまうということから猛反対しました。
 ところが、このたびの大橋川改修に関しては非常に大きな危険性が指摘されているにもかかわらず、全く傍観している。私は、宍道湖漁協がいったいどのようなデータをもって安心しているのか不思議でなりません。宍道湖漁協は、大橋川問題は他人事のように考えているようですが間違っている、決して他人事ではない、ということでございます。島根医大の先生をなさっていた、シジミの専門家・坂本巌先生も警告を発していらっしゃるのです。

 それでこのB/Cについては、時間が残ればのちほど詳しくお話ししますが、冒頭で申し上げましたとおり、費用対効果の値が法律に適合するように、もともとの数字をいじくっていることが明らかになりました。データによって明らかになったということです。
 結局、皆様ご承知のように、言葉ではどうにでもごまかすことはできます。いい加減に取り繕うことができるんですが、数字だけは決してごまかすことができない。ごまかしようがないんですね。
 そういった基本的な数字の意味合いをとらえて、私は会計工学というのを考え出した。会計工学、まだ一般的な言葉じゃございませんが、会計はテクノロジーだと、会計というのを単にお金の計算だけじゃない。数字に絡むものは全て会計、つまりアカウンティングの対象になるものだと私は思っています。ですから、交通量もそうだし、あるいは水害被害の予測額も、アカウンティング・テクノロジーの範囲に入っております。
 と言うことで、まず結果ありきで元の数字をいじる、そうしますと、その計算のプロセスを順に追っていきますと、いろんなことが分ります、何かごまかしをするとどうしてもツジツマが合わなくなって矛盾が出てくる。私が先ほど申し上げた計算をチェックするということは矛盾を見つけ出すと言うことなんです。
 別の言葉で言いますと、このレジュメの2番目の必要性の欠如のところにも書いていますが、B/C計算のプロセスから浮き上がってきます。つまり、必要がないんじゃないかということが浮き上がってくる、いくらごまかしをやってもごまかしになりきっていない、特に国土交通省は、必要だと言いながら、実際にデータをずっと辿っていくとそうではない。
 特に今日は、米子地区の方、鳥取の方もお見えになっているようですので申し上げますが、今の斐伊川の治水事業の大橋川ももちろんそうですが、中海の護岸工事に関しては全く工事をする必要はない、そのことを、彼らが自らのデータで公表しているんです。工事をしてもしなくても、治水上影響がないことを、データとして出しているんですね。これについて今日は、どこまでお話できるか分りませんが、近いうちにお話をする機会(※追記)があるようでございますから、米子地区の方にはその折に詳しくお話しします。

 そういうことで、この大義名分のない公共事業。私は、そこのところに*マークで淡水化と干拓と書いていますが、この宍道湖中海の淡水化計画、あるいは本庄工区の干拓問題は、かなりの長い年月かかって、住民運動の非常に幅広い盛り上がりを背景にして中止になったものです。
 これに関しては、この1と2と3の中の、実は2と3だけ、先ほど追加した4も入るんですが、だけでございまして、実はこの当時、この政策評価法という法律はできてなかった。この法律がなかったために、特に決め手となるもの、つまり法律的にインチキの決め手となるものが見つからなかったんですね。淡水化と干拓問題のときには、行政はインチキしていましたけれども決め手となるものが見つからなかった。
 このたびの大手前道路、それから大橋川改修に関しては、淡水化反対運動、あるいは干拓反対運動のときと違って、法律による決め手が見つかった、このことは極めて大きなものです。

 参考資料の1から3をご覧下さい(【講演会】 大義名分なき公共事業 -大手前通り、大橋川改修、八ッ場ダム : 参考資料)。その概略を申し上げます。この参考資料の1は、大手前道路、正式に言ったら城山北公園線の1工区と2工区。1枚目の分は1工区の分でして、交通量の予測の推計時点が平成42年。今から20年先のことですね、これがどうなるか、ということを予測しているものです。
 次に資料2は、これからやろうとしている第2工区、まだ用地買収が済んでいませんが、第2工区のもの。平成32年が推計時点となっています。
 参考資料3は、同じく2工区の平成42年、今から20年後の時点を考えています。

 実はこの3枚の紙、私はここに持ってきておりますが、ここに3冊のレポートがあります(と言って3冊の分厚いファイルを示す)。このレポートは、私が去年、情報開示請求によって、県に出してもらったものでございます。私は実は、こういうものがあるはずだから、と2年ぐらい前から出してくれ出してくれと言ってきましたけれども、島根県は隠して出さなかった。はじめは1枚の紙しか出さなかった。しばらくしたら5枚とか10枚出てくるようになった。しかし、それだけでは説明になっていない、もっと詳しいものがあるはずだから出しなさい、と言ったけれども、今日は県の担当者がお見えになっているか分りませんが、私が三反田さんと野津さんと一緒に島根県当局といろいろ話し合いをしたときに出してくれと言ったら、「もうデータはなくなりました」と。なんでなくなったのかと聞いたら「コンピュータが壊れた」と言うんですね(笑)。「コンピュータが壊れたからバックデータがなくなってしまった」と言うんです。そこまで言われたらしょうがないということでしばらく諦めていましたけれども、また気を取り直しましてね、しつこく言っていたら、とうとう出てきたんですよ。
 これがそれです。相当膨大なものでございまして、後ほど興味のある方は見ていただきたいのですが、実はこれがごく最近になって出てきた、これは県が外部の会社に計算を委託した、大手前道路の費用対効果の計算書です。
 最近になって出てきた膨大なレポート。何百ページあるのでしょうか。これの中のインチキ部分、インチキを集約したものがこの3枚の紙です。
 この3枚の紙(【講演会】 大義名分なき公共事業 -大手前通り、大橋川改修、八ッ場ダム : 参考資料)、これが先ほど申し上げましたように、結果を出すために元々のデータをどういじったか、いわばインチキの集約表と言っていいと思います。
 これぐらいにして、時間が残りましたら、後でもう少し詳しくこの3枚のお話しをします。
(この項つづく)

(追記)平成22年1月27日、山根ビル1F総研サロンにおいて話をした内容については後日公開する予定です。

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“近頃はどうかと聞かれ週一と” -大阪、椿組組長。
(毎日新聞、平成22年2月1日付、仲畑流万能川柳より)

(週一が月一となり消えていく。)

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