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保守王国の悪あがき-1 . はてなブックマーク  Twitter   2009-12-08

 大橋川改修事業(「粉飾された2兆円」参照)がこのところ急ピッチで推し進められようとしている。自民党が先の総選挙で大敗し、政権政党の座を民主党などに明け渡してから、八ッ場ダムをはじめとしたムダな公共事業が全面的に見直され、事業中止の動きが全国的に加速している中にあって、その動きを阻止し、なにがなんでも事業を推進しようというのであろう。悪あがきである。

 この大橋川改修事業は、7,000億円にものぼる斐伊川治水事業の一環であり、中海護岸整備事業をも含めると1,500億円に達する未着工事業だ。
 私がデータ分析によって明らかにした通り、7,000億円の斐伊川治水事業の全体がゴマカシの公共事業である。ムダな公共事業というより、むしろ、してはならない公共事業であるということだ。
 なかでも、未着工である大橋川改修事業と中海護岸整備事業(1,500億円)に至っては、治水の上で全く意味をなさないムダな公共事業の典型であると言ってよい。

 国交省は、治水事業の効果について、事業をした場合としない場合とに分けて、水害被害がどの程度軽減するのか明らかにしている。
 中海護岸整備については、150年に一度という大水害が発生したとしても、全く工事をしなくとも沿岸地域にほとんど水害が発生しないことを、他ならぬ当事者である国交省がデータをもとに公表している。八ッ場ダムの大義名分とされたカスリーン台風のゴマカシと同様のもので、少なくとも治水事業としては全く無意味であることを明らかにしているのである。治水効果がないことを明らかにしつつ、治水事業を敢えて行なうことは、ムダ以外の何ものでもない。

 大橋川改修事業については、若干事情が異なるものの、基本的には上記の中海護岸整備事業と同様である。
 つまり、上流のダム(尾原ダム)と放水路(斐伊川放水路)は完成間近であり、これらが完成すれば、松江市近辺の水害は余裕をもって防ぐことができるということだ。このことについては、国交省自らがシミュレーションを行なって明らかにしている。
 付言すれば、当初国交省が公表したシミュレーションは、上流のダムと放水路を全く考えに入れないでなされた、非現実的なゴマカシのシミュレーションであった。この事実に気付いた私達地域住民の要求によって、それらを加味した現実的なシミュレーションが開示されるに至り、敢えて大橋川改修(700億円)をしなくとも、水都松江市は水害からまぬがれることがデータによって明らかにされた。

 1,500億円の未着工部分の事業着手については、これまでの経緯では、関連市町村と、島根、鳥取両県の同意が必要とされてきた。それがこのところ、バタバタと同意の方向に動いている。冒頭で、大橋川改修事業が急ピッチで進められようとしていると言ったのはこのことだ。
 しかし、問題は、関係する地方自治体の同意の有無ではない。あくまでも国全体の税金の適正配分の問題であって、それらの同意があろうとなかろうと関係ないことだ。ムダなものはムダであり、しなくともいい事業はしなくてもいいだけでなく、してはいけないということである。
 50年もの長きにわたって公共事業をダシにして国民の税金を食いものにしてきた島根県の自民党・土建業者と、組織廃止の俎上(そじょう)にのっている国交省中国地方整備局。政官業それぞれ自らの生き残りをかけた必死の思いが伝わってくるようだ。保守王国の悪あがきと題したゆえんである。
(この項つづく)

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 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“道路、ダム ホントに好きな党だった” -君津、春の小川。
(毎日新聞、平成21年12月2日付、仲畑流万能川柳より)

(国民のことなど2の次、3の次。)

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